筋肥大を効果的に狙うには【最適な休息時間】を設定しよう

筋トレ
疑問さん
筋トレ効果を最大限に引き出したい人

筋トレを行うにあたり、
レスト(休息)の設定が重要と聞きました。

具体的にどのように設定すればよいのでしょうか。
教えてください..!

ざっきー
理学療法士ざっきー

そうですね。
筋トレの効果を最大限に引き出すためには適切な休息を設定する必要があります。
いくつかエビデンスを用いて説明しますね。

この記事では筋トレ時の「休息(rest)」について解説します。

この記事で分かること
・筋トレ時に設定すべき休息
・休息の重要性
現代の筋トレは科学的な根拠に基づいて最大限の効果が得る、という風潮があります。
というのも近年のスポーツ科学や運動学分野での研究によって様々なことが明らかになっているからです。

昔ながらの方式、こう教わった、
というのもいいと思いますが、

どうせ筋トレするなら自分に最適な最大限の効果を得たいですよね。

そんな自分に最適なトレーニングをデザインするためにも
様々な知識を蓄えておくことが非常に重要です。

ただ、筋トレには正解はないと思っているので
必要な部分だけ切り取るという感じで参考程度にみてください。

筋トレ時の休息の考え方

セット間の休息の重要性

まず大前提として、私たちの動作は全て、
筋肉の収縮で起こっています。

そのエネルギー源が”ATP”です。

動作を継続するためには、ATPを分解して、
エネルギーを生成する必要があります。

しかし、筋肉に存在するATPが少ない為、何らかの形で補う必要があります。

その補う方法(メカニズム)は下記の3パターンがあります。
・クレアチンリン酸系
・解糖系
・有酸素系

陸上で例えますが、
100mを全力で走るという動作は高強度で短時間の運動になります。
このような高強度短時間の運動は
筋肉にあるクレアチンリン酸を分解してATPを補充します。

クレアチンリン酸系ですね。

次の例は、400mです。
100mと比べると時間が少し長くなり、運動強度は中〜高強度といったところでしょうか。
この場合は、筋肉にある糖を分解してATPを補充します。
解糖系ですね。

このような中〜高強度の運動で行われるエネルギー補充方法は、酸素を使わずにATPを補充するため、無酵素性代謝ともいわれています。
(無酸素運動)

一方、
軽い強度のランニング(ジョギング)やウォーキングでは、

筋肉のミトコンドリアが酸素を使用してATPを生成します。
有酸素系ですね。
低強度で長時間の運動が対象となります。(有酸素運動)

このように筋肉へのエネルギー補充は、
運動強度や運動時間に応じてその方法が異なっています。

では、
筋力トレーニングはどの分類に当てはまるでしょうか。

Ratamessらの報告2)によると、
高強度筋力トレーニング時のエネルギー消費は無酸素レベルまで増加
無酸素性代謝であるクレアチンリン酸系、解糖系のエネルギー補充が示唆された
・トレーニング間の休息時間差による総負荷量を比較
30秒に比べ、3分間の方が総負荷量が増加

つまり、休息時間を長く確保することで
高強度トレーニングに必要な無酸素性代謝によるATPの補充を促進し、
トレーニングの総負荷量を増大させると考えることができます。

高強度のトレーニングを行ったあとは、呼吸が荒くなりますよね。
これは有酸素系によってクレアチンリン酸系にATPを補充し、
解糖系へは乳酸の再利用を促すためです。

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また、Belmiro Freitas de Sallesらのレビュー1)では、
セット間の休憩時間が筋肥大に重要であることが示されています。

文中では「セット間の休憩間隔は、レジスタンスエクササイズプログラムへの急性反応と慢性適応の両方に影響を与える重要な変数」とし、下記のような報告をしています。(抜粋)

▶︎急性反応に関して、中強度〜高強度トレーニング(1回の繰り返し最大値の50%から90%の間の負荷)を行う場合、セット間で3〜5分の休憩をとることが複数のセットにわたってより多くの繰り返しを可能にする。

▶︎最大強度をテストする場合、試行を繰り返す間に1分の休憩間隔で十分であることが示されているが、心理的および生理学的観点から、3〜5分の休憩間隔を含める方がより安全で信頼性が高い場合がある。

▶︎トレーニングの目標が筋肥大である場合、中強度〜高強度のセットと1分の短い休憩間隔の組み合わせは、そのようなトレーニング中の成長ホルモンの急性レベルが高いため、最も効果的。結びとして、セット間の休憩の量は、筋力トレーニングプログラムの効率、安全性、および最終的な効果に影響を与える可能性があるとしています。

セット間の休息を適切にとることは、
慢性的な観点で捉えるとトレーニング強度と量が増加するため、”総負荷量“が増加しています。
総負荷量は筋肥大と密な関係がありますので、この総負荷量を高めることが重要だと言えます。
疑問さん
筋トレ効果を最大限に引き出したい人

なるほど。
休息時間を長くして、
総負荷量を高める事が重要なのですね…。
これは長ければ長いほどいいものですか???

ざっきー
理学療法士ざっきー

そこが気になるところですよね。
実は長ければ長い程よいというわけではないのです。

セット間の休息の重要性について理解できたと思いますが、
性別やトレーニング経験、運動強度によって最適な休憩時間が異なるとされています。
つまり休息にも”特異性”が存在しているのです。
次章でその特異性について触れていきます。

休息の特異性

トレーニングのセット間の休憩時間は、
筋肉の疲労回復のための重要な時間です。

今までは、筋力トレーニングにおいて3分以上の長い休憩時間が無酸素性代謝による補充機能を回復させ、総負荷量を増大させることから推奨されてきました。
(アメリカスポーツ医学会より)

ですが、その中でも休息時間には特異性があることが分かってきています。
Grgicら3)はレビュー内で下記のような報告をしています。
(このレビューは23つに及ぶ研究を分析したものになります)

◆トレーニング歴による休息
筋力トレーニング初心者は1〜2分の短時間でも筋代謝の回復が可能
筋力トレーニング経験者では2分以上の長時間の休憩時間が推奨
→特に高強度のトレーニングを行った場合に、
個人の筋力向上の最大化(効率最大)を狙う場合には2分以上の長い休息時間が推奨される
◆性差による休息
女性の方が男性と比較して筋代謝の回復が早い

つまりトレーニング歴や運動強度により、最適な休憩時間が異なるということです。

この研究から言えることは
個人の経歴、目標、ニーズに合わせて休息時間を設定することが重要であるということです。

先ほども触れましたが、筋力トレーニングにおいて
休息時間は無酸素性代謝による補充機能を回復させるため、長く設定することが有効であると言えます。
しかしながら、時間の関係上、実際はそれほど休息時間を確保できないというケースも多いかと思います。

ここで鍵になってくるのがトレーニングメニューの工夫です。

トレーニング効果を最大限に高めるためには総負荷量を高めることが最大の近道です。

例えば、私が実践している工夫は
運動強度を減らし、運動回数を高めることで総負荷量を維持することです。
(まあ、理想は最大強度で設定したセットをやり切りたいところですが…)

女性の方やトレーニング初心者の場合は、
短い休息時間でも筋代謝が早いため十分なトレーニング効果が得られることが考えられるので
工夫の仕方が変わってくるかもしれませんね。

社会人トレーニーの方が多いと思いますので、時間との駆け引きは非常に重要な点です。
いかに効率良く、筋力トレーニングの効果を最大限に引き出せるかがポイントですよね。
一度、自身のトレーニングを振り返ってみるのもよいと思います。

自分に最適なトレーニングの休息時間を探究してみてください。

疑問さん
筋トレ効果を最大限に引き出したい人

休息時間にも特異性があるのですね。
確かに時間をかけすぎるのは非効率ですし、
一度自分のトレーニングを見直してみたいと思います。

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まとめ

休息時間の重要性
 休息時間を長く確保すること
 →高強度トレーニングに必要な無酸素性代謝による
ATPの補充を促進し、トレーニングの総負荷量を増大させる

 →セット間の休憩時間が筋肥大に重要
◆休息時間の特異性
→個人の経歴、目標、ニーズに合わせて休息時間を設定することが重要

参考文献

コメント

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